「管理をなくしてみた」系の記事に関して思うこと
基本的に内容は同意するし、どれもいい方向に向かうための記事であまり空気に水さしたくないので、記事を個別にあげることはしませんが、管理という言葉の使い方が自分と違ってもにょったのでちょっとまとめてみます。
管理なくなってねーじゃん
あの手の記事を読むたびにいっつも心の中で入れてるツッコミです。どの記事を見ても、管理をマネージャだけがするものではなく、組織(チーム)のあまねくレベルに管理が行き渡るようになってるんですよね。結果、マネージャがやらなきゃいけないことの要求は上がっていくわけですが。それを継続していく、という面ではあまり多くの記事が出ていませんが、作り上げられた組織の状況としては非常に良いと思います。
で、なんでこの手の記事で「管理をなくした」という表現のなるか考えて出た結論が、「管理と指示統制を混同している」のではないかということです。
管理と指示統制は違う
管理とはある目的を達成するために、計測、検証、仮説、実行というサイクルを維持する活動やプロセス全般のことです。その実行手段の一つとして指示統制が必要になるケースはありますが、それが全てではありません。他にも、ツールの導入であったりそもそもやめるという選択であったり、様々な手段を使って管理を行うわけです。
で、この管理という活動やプロセスは、仕事をしていればあらゆるレベルに現れます。個人の仕事でもチームの仕事でも同じです。マネージャの仕事は組織(チーム)に関わる管理を行うことですが、すべての管理活動がマネージャに集中してしまうと、そもそも組織の動きが遅くなりますし、組織として単一障害点が発生してしまうことになります。意思統一を行った上で、各メンバーに現場の判断を任せることができれば、動きの速い強いチームができます。個人に任せる部分は任せて仕舞えばいいわけです。でもって、このようなあらゆるレベルに管理が浸透したチームを作ることもまた管理の一環です。
わざとなのか素なのか?
このような混同具合がこの手の記事のほぼすべての記事に見受けられるのですが、気になるのはこの混同がわざとなのか素なのかということです。それというのも、他の記事なども読んでいる書き手で「こんな混同するような人ではないのにな」という人がいるのですよ。なんか、煽るためにわざと混同してるのか?とか、それはそれで煽る先間違ってんじゃないの?とか色々と穿った見方をしてしまって、そっちの方にもにょってるわけです。
まとめ
管理って適切にやるべきだし、管理のないところに良い仕事は生まれないと思っております。