冥冥乃志

ソフトウェア開発会社でチームマネージャをしているエンジニアの雑記。アウトプットは少なめです。

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Keepが出づらくなったので始めたこと

KPTを続けて1年以上が経ったわけですが、それなりにProblemやTryは尽きません。どんなチームでもそうだと思うんですが、やるべきことはいつまでたっても無くならないですね。

それとは別に、ここ数ヶ月の間でKeepの数が少しずつ減ってきました。Problemは出ているし、解決できる問題には取り組みを続けていることもあってしばらくは状況を見ていたのですが、先週ついに「Keepが出せない」というProblemが出てきました。

なぜKeepが出なくなったのか

Problemを掘り下げてみると、以下のような理由が出てきました。

  • リリースなどのイベントがあまり発生していない
  • イベントも大きな事故なく乗り切れている
  • 外乱らしい外乱が少ない

穏やかに落ち着いて仕事をすることができた、と言ってしまうこともできる気がします。が、これをProblemと感じるメンバーがいたという事実が重要です。チームとして新しい学びを実感できていないということなので。

Keepの引き出し方

実は、これにはKeepの引き出し方の問題があります。チームがKPTを使い慣れているわけではなかったこともあって、達成できて良かったイベントを起点にして、Keepを引き出すというやり方を取っていました。イベントが出てきたら「何が良かったからこれが達成できたと思いますか?」と聞いたりすることでKeepに近づけていく方法です。

チーム状態が落ち着いていないうちはイベント自体も頻発することが多く、それだけで十分なKeepが得られていたのですが、落ち着いてくるとやはりイベントが減ってきます。また、イベントを乗り切ることで得られる学びの成果は、次のイベントの成功率を上げてくれますが、同時にその成功を当たり前のように感じて学びの感覚を薄めてしまいます。

このように、そろそろイベント起点のKeepだけに限らずにナレッジを探していくフェーズになっていたにもかかわらず、同じアプローチをしていたことが問題だったわけです。本来もっとKeepはあるはずで、自ら発見してチームに反映していく必要があります。

「今週の気づき」コーナーを始めた

とはいえ、今までイベント起点で考えてきた流れを急に変えます、といったところで簡単に出せるようになるわけではありません。まずは普段からやってることからKeepを引き出して言葉にする練習が必要です。

そこで、この一週間のうちに仕事で気づいたことや伝えたいことを15分で毎週持ち回りで話す「今週の気づき」コーナーを始めてみることにしました。発表形態や内容は自由で、何ならこの一週間のことでなくてもチームで共有出来ることであれば構いません。まず、自分の活動からネタを見つけることで練習しようぜ、というわけです。

今週一回目のコーナーがあって、このチームではあまり扱う機会が少なくて慣れていないlinuxのコマンドについて話をしてもらいました。まだ、始めたばかりで全員分回ってませんし、このコーナーが始まってからKPTはまだないのでKeepが変化しているかどうか確認できているわけでもないですが、スキルの割に控えめなメンバーが多いので、もっとスキルを全面に出してもらう意味でもいいかな、と思いました。こういうのをメンバーの前で話すことでメンバーに対する新たな発見も出てくるでしょうし。