【読書メモ】2015年9月読了分
今までtogetter使ってましたが、今月から月一でブログにまとめようと思います。理由はお察しください。
なお、サマリと感想はTwitterで投げてから取りまとめる流れは変わりません。文字数制限の中で表現するという目的は変わってないからです。
9月の読書量
何と15冊ですよ。マンガもだいぶ入ってますが。
小説を読むペースが戻ってきたので、小説が多いタイミングだとだいぶ増える傾向が出てきました。思想書と英語の本は相変わらず遅いです。
ダンジョン飯 2巻
- 作者: 九井諒子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA/エンターブレイン
- 発売日: 2015/08/12
- メディア: コミック
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金がなくなりダンジョンで自給自足をしながら、メンバーを助けるための探索を続けるライオスパーティ。地下3階から地下4階までの冒険を描く。
階層ごとの細かい生態系や種族の背景など、細かい設定が面白い移植のグルメ漫画。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
とりあえずまだパーティ(主にライオス)が本筋を忘れていないようで安心した。
栄養素のバランスチャートとか、おまけ漫画のゴーレムの納期の話とか、小ネタに笑いつつ、本当に食いたくなるものがあるから困るw
やっぱり水玉さんの絵に雰囲気が似てて好き。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
暗黙知の次元
- 作者: マイケルポランニー,Michael Polanyi,高橋勇夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2003/12
- メディア: 文庫
- 購入: 24人 クリック: 126回
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人間が知的活動をし、創造的活動の源泉となる探究心の根拠として、言語化されない暗黙知を仮定。暗黙知とはどういう知識で、人間の知性や社会にとってどう位置づけるべきかを語る。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
野中先生の理論をより深めようと読んでみたけど、ポランニーの言っている暗黙知と野中先生の言っている暗黙知のモデルが全く違う。あくまで言葉や概念の参考っぽいと感じた。
モデルの比較で少しseciサイクルへの理解が深まった気がするのでそこは収穫。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
13 short stories by philip k dick
13 Short Stories by Philip K. Dick (Illustrated) (English Edition)
- 作者: Philip K. Dick
- 出版社/メーカー: Running Press
- 発売日: 2014/06/20
- メディア: Kindle版
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ディックの短編集(原文)。どういう基準で編纂されたものかは不明だが、映画化されたようなメジャーどころの作品は少ない感じ。13の短編とは書かれているが、最初の2作品は中編くらいのボリュームがあって、半分くらいしめている。バランス悪い。。。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
シンプルな文章で原文でも読みやすい。ただ、あまり構成うまくない気がする。変種第二号とか、4セクションに分かれてるけど、最後のセクションが長すぎてダレたり。全体的にダレやすい感じ。
この人の特徴なのか、そういうできのものが集まってるのか。。。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
My Humanity
- 作者: 長谷敏司
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2014/02/21
- メディア: 文庫
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「あなたのための物語」のスピンオフである二作品と「BEATLESS」のスピンオフ、および書き下ろしの四作品で構成された短編集。進んだ科学によっては変容を余儀なくされる人間性に焦点を当てる。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
「BEATLESS」はかなり自分の中で好き嫌い両方ある複雑な作品なんだけど、この短編集は好きな作品ばかり。特に「地には豊穣」は文化の変容と残っていくものについて、自分の考えにもマッチするところがあって良かった。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
ワーク・ルールズ!
- 作者: ラズロ・ボック,鬼澤 忍,矢羽野 薫
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2015/07/31
- メディア: 単行本
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Googleの人事部門トップによる、Googleの人事、評価、育成の制度とそれを支える企業文化を説明する。
表題は「良い職場環境のルール」という意味かと。失敗と挑戦をどう繰り返してきたかも知ることができる。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
制度よりも、Googleがミッションと企業文化にあう制度を作るために何をして、どういう方向を向いてきたかに学びが多い本。
著者はプログラマではないが、プログラマのように小さく試してフィードバックを元に変化をおこしている。良い文化は職務を超えて伝染するらしい。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
個性を捨てろ!型にはまれ!
- 作者: 三田紀房
- 出版社/メーカー: コルク
- 発売日: 2014/03/20
- メディア: Kindle版
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成功への近道は先人たちが築いた型にはまることだ、試行錯誤は必要ない、個性は型の後についてくる、と主張する。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
だいたい昔からぼんやり思ってること、最近の技能に関して思ってることと同じ。型を知らなきゃ破れない、というやつ。そう思ってたからか、内容にあまり煽りは感じなかった。
まずは型を覚え、理由は後からという辺りは囲碁に応用してみようかと思った。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
雪花の虎 1巻
- 作者: 東村アキコ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/09/11
- メディア: コミック
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上杉謙信女性説を題材に描く東村アキコまさかの歴史マンガ。一巻では、その誕生から幼少期に寺に入るまでを描く。
歴史が苦手な人でも読める工夫あり? #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
ってかワープゾーンズルいわww
単行本化を楽しみにしてたけど、東村アキコのテンポとかちゃんと出てて好き。現代物ほど笑の成分は強くないけど。
ところで十過の説明はあやまちではなく、過ぎたるものじゃないのかなあ、と思ったり。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
白暮のクロニクル 6巻
- 作者: ゆうきまさみ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2015/08/28
- メディア: コミック
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光明苑の事件が落ち着いたのも束の間、羊殺しを模したような事件が発生する。取材をしていた雑誌記者とともに事件の真相を追う。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
段々核心にせまってる感がする。いかにも怪しげな登場人物出てきたし。雪村とあかりの関係が明らかになったのもあって、物語のスピードと緊張感が増してる。次巻が楽しみ。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
般若心経講義
- 作者: 高神覚昇
- 発売日: 2012/10/01
- メディア: Kindle版
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般若心経がどのようなお経でどのようなことを説いていて、何故重要なのかを、12回の講義を通じて説明する。
それぞれの言葉の意味や仏教における意義なども合わせて説明してくれるので、仏教全体についても知ることができる。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
妻の実家の法事に参加するようになって、般若心経が少し身近になってきたんだけど、あまり意味を知らないまま読んでいた。今年技術書から離れて本を読んできた理由みたいなものが説明されていた。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。
有名すぎる文学作品をだいたい10ページくらいの漫画で読む。 (torch comics)
- 作者: ドリヤス工場
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2015/09/11
- メディア: コミック
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水木しげるタッチのパロディー作品で有名なドリヤス工場の作品集。内容はタイトルまんまで、古今東西幅広く選択された作品が水木しげるタッチで表現されている。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
「ドグラ・マグラ」に無理がありすぎてむしろ脱帽。
明治、大正期の日本の私小説作品を省略するとだいたい主人公が人間のクズになるらしい。どの作品も意外なくらい水木タッチが似合ってた。特に「山月記」と「桜の森の満開の下」。
「濹東綺譚」ってあんな作品だったんだ。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
デザイン行為の意味を問う クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡
クリストファー・アレグザンダーの思考の軌跡―デザイン行為の意味を問う
- 作者: 長坂一郎
- 出版社/メーカー: 彰国社
- 発売日: 2015/06/27
- メディア: 単行本
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アレグザンダーのデザイン理論の変遷(変わっていない本質も含む)を時系列で辿る。パターンランゲージ以後も含めて、非常にコンパクトにまとまっている。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
アレグザンダー著作のMP的に辛かったりする部分も含めて、全体的な思想について抑えるのに適した本。
ザ・バトルの経緯とか見てる限り、建築にはまだ早過ぎる思想だったのではないかとも感じてしまう。
認知心理学についてはなんとなく思ってたけど、やっぱりという感じ。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
月世界小説
- 作者: 牧野修
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2015/07/08
- メディア: 文庫
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人とその想像力を消し去って統一しようとする超越的存在と、言語の力で戦う人間の姿を描いた言語SF。妄想と言葉遊びと狂気が入り混じり、姿の見えない神に対抗する。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
朝のガスパールのような複雑な物語構造と細かく挟まれる小ネタと言葉へのこだわりを感じさせる小説だった。
しかも文章が読みやすい(意味が読みやすいとは言ってない)のがすごい。
まあ、割と変な小説。一気読みしてしまった。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
人工知能は人間を超えるか
- 作者: 松尾豊
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 中経出版
- 発売日: 2015/03/10
- メディア: Kindle版
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黎明期から近年の研究上のブレイクスルーであるディープラーニングまで、人工知能の歴史と研究の概要について、一般読者向けに書かれたもの。人工知能で可能なことと、ディープラーニングの何がブレイクスルーたり得るのか、わかりやすく説明している。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
人工知能が人の学習の仕組みに近づいていることがよくわかるし、ディープラーニングの重要性もわかりやすかった。事前に「マッチ箱の脳」を読んでたからよりわかりやすかったかも。認知の話はやっぱりワクワク。
ディープラーニングのモデルが取っ付きやすければなおよし。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
モナドの領域
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/09/07
- メディア: 雑誌
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筒井康隆最後の長編にして最高傑作と銘打たれた作品。新潮2015年10月号掲載。
バラバラに切断されて女性のものとみられる腕が見つかり、殺人事件として捜査が始まる。その過程で浮かび上がってきた教授は自らを「神のようなもの」と名乗るが。。。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
俺の好きな筒井康隆。最後の長編とか銘打ってこんなとんでもない小説ぶっこんでくるとか御大自重しろ。仕掛けを読者にわかるような形で散りばめつつ持っていく筆力がすごい。
文体も相変わらず好きな。
「黒死館事件」のようでもあるけど、ここは俺の教養のなさだと思う。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
「昔はよかった」病
- 作者: パオロ・マッツァリーノ
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/07/17
- メディア: 新書
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事あるごとに昔の日本を礼賛し、今をあげつらう年寄りの言う事は本当なのか?捏造ではないのか?
これを「現実に失望した中高年ホモサピエンスが必ずかかる病」と位置づけ、データや過去の文献を元にその矛盾を指摘する。 #読書メモ_サマリ
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
もともとこの人の文章は軽くて毒があって好きなんだけど、本書もかなり刺しに行ってて痛快。現実に失望したってのが、この病のポイントなのは明白で、常に努力している人は罹患しないのかもしれない。
基本は矛盾を指摘して冷笑する本で、じゃあどうすればいいの?ってのはない。 #読書メモ_感想
— あべさん@一人アレグザンダー祭 (@mao_instantlife) 2015, 9月 29
9月のベスト本
「ダンジョン飯」と迷いましたが、10代後半から20代の頃に読んでいた「好きな筒井康隆」が戻ってきた読後感にやられました。今月一番印象に残った本は、「モナドの領域」です。