冥冥乃志

ソフトウェア開発会社でチームマネージャをしているエンジニアの雑記。アウトプットは少なめです。

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「ほめる」についてのあれこれ

私の仕事はほめることです。真面目に言ってます。ってか、粗探ししてると自分の性格が悪くなってきそうなので、できる限りほめるだけにしたいです。厳しい評価をしなきゃ行けないレビューがある日は割と朝から気が重い位にはチキンなので、余計にそう思います。

ほめることが上手な人がいます。前職で一番最初に仕事をしたチームリーダーがそうでした。その人が評価されたいことや、意外な魅力を正当に評価していることを示して、新たな意欲と達成感を与えることのできる人のことです。また、ほめるのとは少し違いますけど、その人がこれから何をしようとしているかとか方向性もちゃんと見ていて、「それ良いと思うからやりなよ」って言える人。結局どれだけ見てるか、なんですよねー。

その当時のチームリーダーにはまだ遠く及びませんが、ほめることに対してより意識的になってきたので、現時点での考えをまとめておきます。

なぜほめるのか

それは、感情の面でもチーム運営の面でもメリットしかないからです。チーム運営面(および人間関係構築)においてほめるということの有効性は、カーネギーの「人を動かす」に詳しいです。

人を動かす - Wikipedia

人を動かす 新装版

人を動かす 新装版

カーネギーの「人を動かす」は具体的なほめ方も例示をしているので、是非読むことをお勧めします。

自分が部下だったときのことを思い出してみると、適切にほめてくれる上司の方がやはり成長した実感があるんですよね。もちろん、単純に嬉しいからモチベーションが上がるということもあります。それ以上にほめることで、私がやったことが、上司が考えているチームの方向性にマッチしていることと、私の働きが期待値を上回ったこととが理解できる訳です。成長に対するモチベーションを一番高めてくれることだと思います。

どんなときにほめるか

基本的にいつでもほめれば良いとは思ってるんですけどね。私のようにシャイボーイなマネージャの人も大勢いらっしゃると思いますので、きっかけがあった方が楽かもしれません。参考までに、私は以下のようなタイミングでほめています。

  • ふりかえりのKeepでほめる
  • リリース完了でほめる
  • 評価面談でほめる

あたりが比較的わかりやすいでしょうか。このタイミングを選んでいるのは、ほめる対象がはっきりするので、ほめ方も具体的になるからです。

この中でも、言い方があまり良くないかもしれませんが、Keepでほめるのはとっかかりとしてはすごく楽です。何と言ってもチームで得られた良い知見なのですから。それだけではなく、Keepであげてチームで納得すること自体がマネージャだけでなくチームからほめられたように受け取ってもらえれば、もっと効果が高いと思います。

ほめるために必要なこと

そもそもまだほめ方について模索中なのですが、闇雲にほめてもあまり意味はないと感じています。ほめていることが伝わるようにほめることが正しいほめ方です。このようにほめるには幾つか前提として意識しておかなければならないことがあると感じています。

マネージャがビジョンと期待を持つ

これ、絶対に必要だと思うんです。先ほども書きましたが、ほめることによって二つの満足があるのが理想です。単純に一対一の関係であなたを認めていますよ、という欲求が満たされることと、チームが目指す理想に対して自分が貢献していますよ、という欲求が満たされること。後者が満たされていることを示すようにほめるためには、ほめる側にチームの理想へのビジョンがあり、その理想に対するメンバーへの期待がないとそもそもほめることができないと思っています。

メンバーとこまめに対話をする

ほめ方にも関わってきますが、具体的にかつ本人の方向性に沿ったほめ方をしないとこれまた効果が薄れてしまうと思っています。特に具体的にというのは、適当にほめてるわけではないんだな、ということを伝えるための最重要項目です。で、具体的にほめるためには何をすれば良いかというと、メンバーの人となりであったり、方向性なりやってることなり得手不得手なり、そういうものをちゃんと知る、ということに尽きます。メンバーとの対話はほめることへの第一歩だと。

ほめ方

これは本当に模索中。ほめる時に気をつけていることは幾つかありますのでリストアップしてみます。これにプラスして、言葉遣いだったり表現力だったり様々な要素もあります。心に残るようなほめ方をするために、もっとボキャブラリーを増やしていきたいですね。

  • 具体的にほめる
  • 今後の期待も合わせて伝える
  • 苦手克服に対するプロセスをほめる

まとめ

ほめるとチームの雰囲気が良くなります。もっとほめよう。できれば、私のことももっとほめよう。