冥冥乃志

ソフトウェア開発会社でチームマネージャをしているエンジニアの雑記。アウトプットは少なめです。

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いわた書店の「一万円選書」を使ってみた

38歳になりました。\ハッピーバースデイ自分/

年齢の割に落ち着きがないので、今年は読書に集中して人間を磨こうと思っていたのですが、いくら読んでも磨かれた気もしなければ落ち着く気配もありません。助けて。

申し込みから約9ヶ月、「誕生日プレゼントに」と妻に頼んでいた本のサービスが狙ったかのような絶妙なタイミングで届きました。

一万円選書とは

北海道にある「いわた書店」という町の本屋さんで、申し込み時に書くアンケートを元に一万円分の本を選んでくれるサービスです。去年あたりから話題になり、再開するとだいたい1ヶ月くらいで受付を終了するという人気っぷり。店主の方がアンケートを読みながら一人で選書しているので、だいたい年600人くらいで一杯一杯なのだとか。

(有)いわた書店

現在は受付を停止していますので、申し込みしたい人は待ってみましょう。

ちなみにアンケートの内容は、今まで読んだ本とその評価、人生で大事にしていることなど、依頼者の人となりを知るための内容となっています。このアンケートにどれだけ身を入れて答えるかが、選書結果の満足感につながるのでしょう。依頼者と店主の協力で質を保っているサービスといってもいいかも。

選書結果

ご覧ください。

世界は広いですね。ほぼ知らない著者です。知ってるのは広瀬正小川洋子くらい。フィクションもノンフィクションも取り合わせてバランスよくといった感じです。

最初のリストには「この世でいちばん大事な「カネ」の話」が入っていたのですが、既読だったので差し替えてもらいました。実は「マイナス・ゼロ」も既読だったのですが、読んだのが20年ほど前ですし、今年に入ってもう一度読み返したいと思っていたところだったので、何かの縁と思って差し替えしませんでした。

このサービスに求めたもの

強制的に自分から選択の機会を奪うことで、新しい選択肢を増やすことです。

選択肢があまりにも多すぎると選択にコストがかかりすぎて、自分の知っている中からしか選べなくなるってのはよくある話で、その色眼鏡がそれぞれの個性といってもいいかと思います。色眼鏡が透明に近ければ近いほど、フラットなものの見方をしているということでもあるのですが、まあ、そんな人は見たことがありません。今年はある程度数を意識して読書をしていることもあって、選ぶコストをかけずに色眼鏡で本を選んでいる気がします。

ただ、今年は本を読むと決めたのも、自分の思想というか芯になる部分を作りたかったからで、数を読むというのは単純にいい本に出会う絶対数を増やすためですけど、こんな読み方で目的が達成できるかな、という疑問も合わせてありました。このサービスって、サービサーの色眼鏡で選んでもらってこっちに選択権がないわけですが、選択コストをかけずに色眼鏡から外れたものを選択してくれる(しかも、ランダムではなくサービサーがキュレーションして)わけです。これで依頼者からするとほぼ実費というのは安い *1

というわけで、ちゃんと選ばれたもので世界を広げたい人にとってはいいサービスなんじゃないかと思います。今回の選書の中で特に楽しみなのは「逝きし世の面影」と「流」です。

お約束

干し芋、載せときますね。

http://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/64U15IA4KUEO http://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/3MR5WQTKWT242

*1:請求金額からして書籍の販売額で得られる利益しか得てないはず