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冥冥乃志

ソフトウェア開発会社でチームマネージャをしているエンジニアの雑記。アウトプットは少なめです。

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Agile Japan 2011 サテライト開催レポート

昨年は一参加者として、今年は岡山サテライトの実行委員として、このイベントに関わらせていただきました。コミュニティに参加し始めたのが昨年からなので、まさかたった1年ほどで自分がイベント運営をすることになるとは思ってもみませんでした。イベント運営が初めてだったのでそれなりにしんどい思いをしたのですが、岡山でのアジャイルの浸透度や平日開催というハードルにも関わらず、20人弱もの参加をいただいて盛況のうちにイベントを終えることができました。運営の中でのしんどさはそれはそれで気づきがあったので、別の話として記事に起こそうと思っていますが、まずは開催内容をレポートします。


岡山サテライトでは、一日を通して"Change"という一つのテーマで学びや気づきがあるようにコンテンツを企画しました。組織、チーム、個人とそれぞれのレイヤで"Change"を体感して、それを持ち帰ってもらえるようにという意図がありました。また、これは今の自分が得たかったものでもあります。この辺りは、運営側にまわった特権ですね。今回、私が一番得をしたかもしれません。

キーノート セッション1:Fearless Change - 不安を乗り越えて組織改革を推進するには

最初は、Linda Riging氏による講演でした。
非常にゆったりとわかりやすい英語でお話いただき、平鍋さんの通訳も適切で英語が苦手な私でも英語であることが気にならずに頭に入ってきました。

Lindaが好きなパターンを中心に、変化を恐れない組織にとって重要なパターンについて語ってくれました。
私が特に勇気づけられ、感銘を受けたのは"Just Do It!"と"Fearless"です。

Just Do It!

まずは、やってみよう、小さなことから始めようというのはもっともですし、そこに対して背中を押してくれる組織であってほしいですし、私自身もそういうフットワークの軽さや行動力を持ちたいと思います。"Just Do It!"でやってみることのできる組織は、非常にクリエイティブで活発だと思います。

Fearless

抵抗に敬意を払い、見方につけなさい。ネガティブなことを恐れるなかれ、という意味です。新しいことを始めようとするときに、推進側が陥りがちな心理状態への警告であり、そこを無視してはいけない、ということだと思います。特に私は視野狭窄になりがちで、自分と考えが違う人に対して攻撃的になりやすいので強く心に刻み付けようと思いました。人の感情はやはり無視してはいけないですね。

その他にも"Do Food"や"Evangelist"など、示唆に富む内容が多々ありました。

私が言葉を尽くすよりも、彼女の講演を実際に聴いていただく方がいいと思います。
当日の講演がYoutubeで公開されています。
http://youtu.be/hOu4S-uv6lw
http://youtu.be/vnAhvlzEDHo

キーノート セッション2:立ち上がれ、「義理・人情プログラマ」キーノートの2番目は、USP研究所の當仲寛哲氏による講演でした。タイトルから想像していた内容とは少し違いました。といってもいい意味で、ですが。

スピードが命、速くやると次の仕事がやってくるし、やり直すことも容易だ。という主張には大いに賛同します。
テキストファイルとコマンドを中心に素早く開発していく手法は非常に面白いと感じました。また、ドキュメントの少なさもと監査でむしろほめられたというのも驚きでした。ドキュメントに関しては必要性を見極めながら必要な分だけというのが難しい(ついつい作りすぎたり、強要されたり)ので、この辺りは参考にしていきたいと思います。
「まずはやってみる」「最初の一方に勇気はいらない」など、要所要所にLindaが語ってくれたパターンと同じような言葉が出てきたのも印象的でした。

チームビルディングワークショップ

岡山・鳥取で活躍されているコーチ、岸本郁夫さんをお迎えして、コミュニケーションの質を高めて生産性を高めるためのワークショップを行っていただきました。
まずは、ペアを組んで人の成功体験を引き出すヒーローインタビューというワークを実施しました。
人の話をよく聴きながら話を引き出していくというのは難しいですね。でも、成功体験を共有するというのはインタビュアーも聞き手もモチベーションがあがります。成功体験=個人の強みが発揮された体験だと思うので、個々の強みを活かしたチーム作りをしていくためには必要なことだと思います。ドラッカーも「強みをいかせ」といっていることですし。
次はレゴブロックを使ってチームビルディングを体験するレゴアタックというワークです。このワークでは、チームのコミュニケーションがもろに出ました。私のチームは残念ながら最下位だったのですが、やはり他のチームと比べると意思の疎通のための段取りが曖昧だったような気がします。
チーム内でのコミュニケーションの質を上げていくための練習になると思うので、レゴアタックは、チーム力アップやチームメンバーの会社に持ち帰って、メンバー間で継続的に実施してみたいと思うワークです。継続的に実施することでチームのコミュニケーションの質も良くなってくると思いますし、チーム内のメンバーがどういう役割をしていくのが得意か、というのが見えてくるような気がします。

FearlessChangeパターンセッション

永和システムマネジメントの安井力さんをお迎えして、Lindaの基調講演の内容をより深く掘り下げて現場に持ち帰るためのセッションを行っていただきました。
ロールプレイやワークショップを通じて、何を現場に持ち帰るのか、そこにどんなハードルがあるのか、そのハードルを越えるためにどんなパターンを使っていけばいいか、を学びました。新しく学んだことを自分の現場に持ち帰って、広めていく、現場を変えていくためには個人の変化も必要です。振り返りをすぐにしっかりと時間を行うことで岡山がテーマに掲げた"Change"の最後のレイヤである個人にスポットをあてた内容になったと思います。当日まで時間もあまりなく、準備も大変だったかと思いますが、すばらしいワークでした。
ワークの途中、愛媛との接続などで席を外すことがあったのが心残りです。
安井さんのこのワークがあることで、この日のコンテンツがすべて一つにまとまったような気がします。

最後に

当初予定していた愛媛・名古屋とのLTリレーは回線速度の問題が解決できずに実施を見送りましたが、Skypeでつないでお互いの会場の熱気を共有できました。また、Changeというテーマに沿った企画を一日と押して実施することで、基調講演から最後の安井さんのセッションまでが、一つ核になるテーマを様々な角度から照らしていくことができたと思います。コンテンツをお願いするときに、岡山のコンセプトをお伝えした上での内容ですが、私の想像を超えたレベルで一日を通してテーマを強く感じることができた内容だと思います。
変化は現場で起こさなければなりません。今回の岡山サテライトの各セッションは、継続的に現場で取り組んでいくことで初めて生きてくる内容でした。私は、ここで得たものを現場に持ち帰って変化につながるようにevangelistになる責任があります。昨年もそうでしたが、このイベント参加したことで終わりではなく、次の日からの私の行動でこのイベントの本当の成果が始まるのだと思います。
運営としていたらない部分は多々あったと思いますが、運営をご支援いただいた皆様と参加者の皆様に支えられて乗り切ることができました。ありがとうございました。