冥冥乃志

ソフトウェア開発会社でチームマネージャをしているエンジニアの雑記。アウトプットは少なめです。

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岡山情報ビジネス学院で開発プロセスの講義をしてきました

会社への報告の下書きとして。

岡山情報ビジネス学院というのは、

www.oic-ok.ac.jp

こういうところです。

前職の同僚がここの教師をしてまして、学生に今の現場で行われている開発のことを話して欲しいとの個人的な依頼からスタートしました。ですが個人だと、

  • 休みを取らないといけない
  • 副収入になって面倒(今の所)

等々あって、弊社にとっても優秀な学生に対するアプローチができるに越したことはないので、採用活動の一環として会社の名前を出すことを条件に引き受けました。

講義のターゲット

上記専門学校の2年生です。

話を伺ったところ、学校の授業で開発実習のようなものはスタートして、JPAの試験についての勉強はしているということで、実感はわかないまでも基本的な知識は座学で得ている状態といっていいでしょう。また、コードに関しては実習でプロトタイプを作り始めたばかりということなので、ワークショップでそこを中心に据えてしまうと方向性がずれてしまいそうでした。

この情報を元に今回カリキュラムを組んでいます。

内容

開発プロセス(ウォータフォールとアジャイル)の基礎知識と体感をテーマにして、AM中は講義、PMでワークショップをする、という流れにしました。

AM中の講義については、一昨年にインターンを受け入れた時に使った資料がベースにできたので、それをブラッシュアップして望んでいます。私がいつも言っていることを整理して書いただけなので、スクリプトも特に必要なく。スライドが2時間半で40枚程度と少なかったので、巻いてしまうかと思ったのですが所々書いていないことを話し始めると逆に押し気味になってきた感じもします。

午後のワークショップはやっとむ(@yattom)さんのこれ。

d.hatena.ne.jp

これに、ウォータフォールでよくある工程の分離と責務の分離を混同してしまった不幸な現場の体感をしてもらうためのアレンジをしたワークを合わせてやっています。自分で設計した時に思っていた以上に情報の分断による不幸さが再現されてしまって、苦笑するやら。。。

所感

非常に得るものが大きかったです。

ワークの特性上、PO役の人がある程度ポーカーを知らないと適度な要求が出せないという事態が発生しました。これって現場でもPOがビジネスドメインにくわしくないと起こってしまうのかなあ、POも含めてチームなんだなあ、と実感しました。

それと、真面目そうな学生ほど、最初に提示されたルールからの思い込みが強く、改善が思い切れない傾向にあることもわかりました。「これやってみたらいいんじゃね?」と軽く言える人ほど、思い切った改善案を出してくるという印象。

ワークがシンプルだったおかげか、それぞれの開発の特性もよく体感してもらえたようで、最後にワークを振り返ってディスカッションをしてもらった際にも、気づきの内容が核心をついていたように思います。

今年はお試しという形でやってみたのですが、得るものも大きかったし、学生の様子をみることもできたので、来年はもっと採用に直接結びつけるような形でやってみたいと感じました。カリキュラムはもっとブラッシュアップしていけると思うので、条件を詰めていろんな学校でできないか、とか考えています。